歯周病と全身の病気
歯と口のケアで
多くの病気リスクを
下げられる
歯周病は歯を失う原因の第1位ですが、
歯周病の怖さは歯を失うリスクが高いだけではありません。
ここでは、歯周病と全身の病気の関わりについてみていきます。
糖尿病
歯周病になると分泌される炎症物質がインスリンの働きを妨げ血糖値が上がるといわれています。
肥満
歯周病菌の毒素で肥満が進行するといわれています。脂肪の増加で分泌されるアディポサイトカインが歯周病を悪化させる悪循環も。
早産・低体重児出産
妊娠中はホルモンの変化などにより、歯周病になりやすくなります。歯周病の炎症物質により早産・低体重児出産につながることも。
認知症
歯周病による動脈硬化は、脳血管性認知症の原因となりえるとされています。また、歯周病とアルツハイマー型認知症の関連も米国の研究で示唆されています。
心疾患
歯周病による血栓が心臓の血管を詰まらせ狭心症や心筋梗塞につながるとの報告が多く認められています。また心筋の内膜に歯周病菌が付着し炎症を起こします。
誤嚥性肺炎
歯周病菌の含まれた唾液が気道に入ることで誤嚥性肺炎のリスクが高まります。飲み込む力が低下した高齢者に起きやすく、日本人の死因では第3位を占めます。
リウマチ
手足の関節が腫れて痛みやこわばりが生じる関節リウマチは、歯周病と同様に炎症性サイトカインとの関連性が示唆されてます。
女性はライフイベント
に応じて注意が必要
特に女性は歯周病と全身の病気との関わりについて、
ライフイベントに応じた注意が必要です。
妊娠・出産
早産・低体重児出産
歯周病になると分泌される炎症物質が子宮の収縮を誘発することによって、早産や低体重児の出産につながることがある一方、女性ホルモンが多く分泌される妊娠中は、歯周病や炎症がおきやすくなるともいわれており、相互に影響します。
閉経後
骨粗しょう症
歯周病の炎症物質によって歯だけでなく全身の骨の代謝に悪影響が及び、骨粗しょう症が進行してしまうケースがあります。
また、骨粗しょう症の人は歯を支える歯槽骨がもろく、歯周病が進行しやすくなります。
あなたは大丈夫?
歯周病セルフチェック
歯周病はひどくなるまで自覚症状が少なく、
サイレント・ディジーズ(沈黙の病気)と 表現されるように、
気づいた時には、かなり進行していることも。
歯周病を予防するためには、初期のサインを見逃さず、
早期発見することが大切です。
- 朝起きた時に口の中がネバネバする
- 歯をみがくと歯ぐきから血が出る
- 歯と歯の間に食べ物がはさまる
- 歯ぐきの色が赤い、または赤黒い
- 歯ぐきが傷んだり、ムズムズする
- 歯ぐきを押すと血や膿が出る
- 歯がグラつく
- 歯ぐきがやせてきた
- 冷たいものが歯にしみる
- 口臭が気になる